考え

むかし野菜と有機野菜


この冬は、暖冬の影響で大根などの根菜がとてもよく成長しています。
セロリも例年であれば霜にあたって凍結し、スポンジ状になってしまったり、成長しきれずに萎縮してしまったりと冬場の栽培には特に気を使うのですが、美しく、ハリのあるセロリが収穫できています。もちろん味・香り・歯切れは抜群です。

トンネルの中で勢いよく育つ今年のセロリ
今年はセロリを粕に漬けてみた。

「むかし野菜ってどういうこと?」
「有機野菜なんでしょ?」と尋ねられることがあります。
確かに「有機野菜」「オーガニック」という大きな概念の中に「むかし野菜」は含まれます。しかしそれは似て非なるもの。また、「自然農法」という考え方とも少し違います。

「先人の知恵草木堆肥」ひとつかみの堆肥の中に数え切れない数の放線菌と微生物の環がある。

私たちは土作りに使用する草木堆肥をすべて、自分たちで作っています。 草と木の葉、剪定枝を粉々に砕いたチップに発酵の手助けとして、少しの牛糞を混ぜ1〜2ヶ月かけて作ります。堆肥の中には、測定不能な数の菌や微生物が住み、土の中で餌となる有機物を分解しながら、作物の生育に必要な元素・ミネラル分を供給しています。彼らが自然循環の大きな環のなかでとても大切な役割を果たしているのです。
※堆肥作りについては後日詳しく書きます。

これこそが日本で古くから繰り返されてきた農業の形でした。
「自然循環農法」私たちはこの農業のあり方をそう呼ぶことにしました。
そして先人たちに敬意を込めて「むかし野菜」と名付けました。

自然と共に生活し、地に足のついた先人たちの知恵がそこにありました。その知恵と、知識と豊かな食文化を今に伝えること、それが「むかし野菜」という言葉に全て含まれています。昔食べた野菜のあの懐かしい味を復活させるため、「自然循環農法」での野菜生産を根底に、「結の制度」「本物の無添加発酵食品」「昔ながらの素朴なおやつ」を提案していきます。

すべては「美味しい」の一言のために。

 

むかし野菜の邑ブログ始まります。

新年あけましておめでとうございます。

本年は「むかし野菜の邑」と「佐藤自然農園」のホームページの役割を明確にします。
地域の活性化、衰退する農業への対策、周辺地域を巻き込んだ自然循環農法の啓蒙啓発活動、農園主である佐藤茂行の思想を「佐藤自然農園」に。
その思想、考えを受け継ぎ広く情報発信をしながら、体験イベントの報告や、農園直売のお知らせ、季節ごとの農作業、加工品の開発工程の紹介やお客様とのコミュニケーションを「むかし野菜の邑」で、と考えています。

むかし野菜の邑は、佐藤自然農園を基幹農園とする、生産者が集い形作る小さなグループです。このグループには既存の流通によって当たり前になりすぎた野菜の価値観(見え・形・価格)に異を唱える生産者が集まり、大分の地から全国へ価値観を同じくする仲間(むかし野菜を愛しんでくださるお客様)とともに歩み続けています。

庄内の4反ある畑へ堆肥を撒き、はだか麦を蒔いた。

穀類加工品の試作として、野菜まんじゅうと石垣もちを作った。

香ばしい風味のスコーン

クレープ生地はフライパンで簡単にできた。

大分の郷土料理やせうま。

穀類の生産も一応の段取りを理解することができ、改善、工夫の余地も見えてきました。お客様からの「美味しかった。」「安心して口にできる穀類があって嬉しい。」との言葉をいただくと、軽トラック12台分の堆肥を広大な畑へ撒くことも、35℃を超える真夏の草刈りも、収穫してから商品としてお届けできるまでの長い製造工程も苦ではなくなります。もっと良い味を、もっと沢山の「美味しかった。」を集めるためにチャレンジしていきます。

また、新たな試みとして農園での直売を開始しました。
毎週水曜日、通常の出荷作業に合わせて地元大分の方達へ向けて、むかし野菜の邑の取り組みと考え方を発信する一つのチャネルとして、機能させていきたいと思っています。また地域に溶け込み近隣の団地や、小学校、幼稚園とともに食育プログラムのきっかけとして、農園での収穫体験会とむかし野菜を使った素朴なおやつの実演イベントなど、様々な試みを形にしていきます。ホームページ上でブログと合わせて発信していきますのでご覧ください。

皆様にとって本年も幸多き一年となりますよう「むかし野菜の邑」スタッフ一同願っております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

むかし野菜の邑